公社ニュース ときめき

　「75歳になる私の母親が、車イスを使うような状況になり、父親が抱き抱えるようにして車に乗せて、病院などへ連れて行くのを見て、車イス専用介護タクシーを始めようと思ったんです」。こう語るのは、同社（本社・南花畑３丁目）の門馬正明社長（44）。本業は運送業。そのフットワークを生かし、来たるべき高齢化社会をにらんでの新事業展開でした。
　福祉事業部を作り、本木１丁目のビルの１階に、この７月に「シ
ルバーケアハウス　Ｈｅａｒｔ　ａｎｄ　ｈｅａｒｔ（ハート　アンド　ハート）」をオープン。介護用品メーカーと話しをつけ、通常の２〜３割安で用品を販売しながらの介護タクシー業。
　小川美穂さんら５人のスタッフは、ホームヘルパー養成講習会に通い、介護を勉強しました。現在、車イス積載専用の軽車両２台、普通車両１台を持ち、料金は初乗り６３０円（２km）、２９９ｍごとに80円加算。自宅まで迎えに行くため、迎車料金もかかります。また、介護料は30分ごとに１、４００円を加算、貸切は１時間４、０００円、30分ごとに１、８００円加算、といったシステム。
　同社長は「ビジネス的にはすぐにはペイできません」。しかし、「困っている人を救いたい」という理念から出発しているだけに、「大手ではできない真心のビジネスで、何とかがんばりたい」と話します。

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