公社ニュース ときめき

　同社は、昭和39年（１９６４年）の創業以来、鉄とステンレスを原材料に公共下水道工事用製品、プールや池、温泉などのろ過タンクを製造してきました。そして、このほど、プールや川など身近な水源から取水、エンジンポンプと手動ポンプで動く非常用ろ過装置「水神」を開発しました。
　この装置の本体部分には、粉末の活性炭を入れ、そこに珪藻土から作った16枚のディスクタイプのカートリッジをはめ込みます。すでに外部試験機関のテストをクリア。「水神」は、?迅速においしい飲料水を供給できる?取水は、エンジンポンプと手動ポンプで行い、電源の心配がいらない?キャスター付きで、軽量のためどこへでも運搬可能?カートリッジ交換までの供給量が最大約５、０００?（１人の飲料量１日約５?として千人分）と抜群の処理能力を誇る―などの特徴を持ち、現在、実用新案申請中。
　同社の川元眞作社長（63）は、「これを作り上げるまで、約10年かかりました。先の阪神・淡路大震災や鳥取地震の時も、飲料水の確保が最重要課題でしたが、水神はそういう時に活躍すると思います」と話します。
　下水道の普及時には、下水道機器を開発、ピークが来る前にろ過タンクに移行、そして今度は災害用浄水器の開発と、先々を見る経営姿勢が光っています。埼玉県岩槻市に工場を持ち、資本金１、０００万円、従業員13人。

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