公社ニュース ときめき

　同社は昭和42年（１９６７年）の創業以来、自動車、住宅などの鍵を中心にした金属製品のメーカーとして知られて来ましたが、このほど鍵作りの技術を生かし、「絶対に破られない特殊な方式」（長谷川勝三社長）の住宅用鍵を開発、発売を始めました。
　全国でピッキング（鍵穴をこじ開けて室内に侵入する）やサムターン回し（ドアに穴を開けるなどして、内側のつまみを、差し込んだ金属棒などで回す）による窃盗被害が急増しています。
　鍵作り一筋、数々のノウハウを持つ長谷川社長（63）は、犯人が侵入できないようにする鍵交換の値段が高いのを見て、「もっと頑丈な鍵を半値くらいで付けられないか」と考え、開発に着手。試作の繰り返しの後３年後にこの「フリーロックシリンダー」「フリーサムターン」を完成させました。
　現在、この鍵に関する５件の特許を出願中ですが、特徴の第１は、板に、ディンプルと呼ばれる凹凸を３列付けたこと（普通は１列）。鍵違いは１億通りとなり、ピッキングは全くできなくなりました。第２は、これまで内部と外でつながっていたシリンダー錠のカムを中断、サムターン（鍵の内側のつまみ）を３６０度空回転するフリーターンにしたこと。これにより、ドアに穴をあけたり、すき間から器具を入れてつまみを回し室内に侵入するということができなくなりました。
　長谷川社長は「私の持っているアイディアと技術を総動員して、犯罪のない足立区のために頑張りたい」と話しています。
　生まれ故郷の福島県棚倉町に工場があり、従業員42人。

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