公社ニュース ときめき

　「下肢障がい者が、あきらめていた運転を普通にやれるようになる、ということは大変な喜びなんですよ」―こう話す同社の今野浩好社長の表情は、自信と喜びに満ちていました。
　今回、同社が開発・製造したのは、着脱式携帯型運転補助装置「ＳＷＯＲＤ（ソード）」。車のアクセルとブレーキにこの装置を取り付けることで、下肢障がい者は、手で操作するだけで車が運転できるようになる、という画期的な装置です。樹脂製、折りたたみ時本体全長54ｃｍ、約２kg。
　企画したのは、葛飾区水元にある「あい・あーる・けあ（株）」の落合克良社長。落合社長は、福祉用具の「利用者」の立場と、それを提供する「経営者」の立場の両面にたつ者として福祉用具の企画、開発を進めてきた人。二人は足立区の異業種交流会で出会い、この「ＳＷＯＲＤ（ソード）」の共同開発に乗り出したのです。
　移動するためには、車を改造するか福祉車両を購入（利用）するかのどちらかしかなかった下肢障がい者。その不自由を解消しようと、企画から4年。機構設計から試作→動作確認→設計変更→試作→動作確認を繰り返し、素材を選び、デザイン会社とも手を組んでシックなデザインに仕上げ、20万回の耐久試験にも合格してようやく完成しました。
　価格は19万8千円。およそ8割の車に着脱可能です。取り付け講習、試乗会開催中。

※情報はときめき紙面に掲載した当時のものです。あらかじめご了承ください。