公社ニュース ときめき

　一町工場の技術力が、世界的一流メーカーを走らせている―。熊谷製作所は、特殊な合金材の挽物（ひきもの）加工における卓越した技術力で、トヨタ自動車、松下電器、ソニーなどの仕事をこなしています。
　車、音響機器、携帯電話、医療機器、現金引き出し機などのＡＴＭ機など、現在世に出回っている商品は、すべて細かくて精密な部品ででき上がっていますが、その精度は、１ミクロン（１ミリの千分の１）のさらに何千分の１、何万分の１というもの。同社の熊谷肇さん（56）、勲さん（50）兄弟は、これをしっかりクリアしているのです。最近、区の近代化設備資金を借りて、最新式のＮＣ自動旋盤機を導入しました。
　もともと肇さんは、大手の秤（はかり）メーカーの技術者でした。肇さんが、21年前に独立して始めた仕事を、公務員を辞めた勲さんが５年前から手伝う形になったのです。
　「アジア諸国が追いかけてきていますが、こうした精密加工技術では、まだまだ負けませんよ」と２人は張り切っています。

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